何故ボーッとするのが疲労回復に繋がらないのか?
▼ボーッとしてゆっくりしたいけれど、目的に適っていないかも!?
忙しい日々が続くと、ボッーとして過ごしたいなあ、ゆっくり何も考えずに過ごしたいなあと思うのは僕だけではないはず。
常に予定を入れて、常に全速力で動き続ける。
このように生産性の高い生き方は、成果を出す為に非常に重要ですが、ものすごく疲れるため息抜きも必要です。
ですが、ボーッとすることが実はエネルギー消費の観点から見ると、案外、疲労回復に繋がらないというのが今回のお話でございます。
▼アイドリング
ボーッとした状態の脳が行なっている神経活動のことを、専門用語で、デフォルトモードネットワークと言います。
略してDMN。
何かゲーム会社やIT系ベンチャーみたいな名前ですが、これは自動車で言うところのアイドリング状態を指します。
▼デフォルトモードネットワーク
デフォルトモードネットワークの主な機能は下記の二つです。
①急な事態に備えておく
②インプットした情報を整理する
まず①についてです。
人間は近代社会になるまで、危険と隣り合わせの日常でした。
いついかなる時も、何かトラブルが発生したら動き出さなければならない。
そのために人間の脳というのは、何かに集中していない時は、どんなことが起きてもすぐに行動できる状態にしておけるように進化しました。
なので、ボッーとしている状態は、省エネモードと思いきや、実は準備している状態なのです。その結果、考えているときの20倍、エネルギーを使うのだとか。
次に②のインプット情報の整理。
脳の働きによりインプットとアウトプットを行いますが、インプットとアウトプットの間には情報の整理というフェーズがあります。
この整理をしてくれるのが、デフォルトモードネットワーク。
情報の整理というのは、理解につながる大事な作業。なのでエネルギー消費量が大きくなるのもうなづけます。
こんな感じで、ボーッとしている、意識的に何かをしていない時でも、脳は実はめちゃめちゃ働いているのです。
なので、ボーッとしている間に脳が休まるかというとそう言うわけではありません。
むしろデフォルトモードネットワークが活性化すると脳疲労を起こす。
適度に沈静化が必要です。
こんな書き方をすると、デメリットが強調されてしまいますが、もちろんメリットもあります。
▼デメリットだけでなくメリットもある!
デフォルトモードネットワークは、創造性に関係していると考えられており、アイデアは、ボーッとした時に出る可能性が高いことが知られています。
kinggnuの常田さんも、忙しい時でもボーッとすることが大事という発言をされていました。
優れた音楽を作り出すためには、ボーッとして情報を整理し、クリエイティブな仕事へ昇華する必要があるのでしょう。
普段集中して仕事していてもそんなに疲れないけど、休日、子供とのんびり過ごしているとめちゃめちゃ疲れることがありますが、それなのかな。
皆さんは似たような経験あるでしょうか?
今日は、以上です。