納得解✖️納得させる技術PREP法
Society5.0時代の教育。
文科省が必要性を主張する納得解とは?
文科省が作成した"「令和の日本型学校教育」の構築を目指して”という資料の中でSociety5.0時代の教育・学校・教師の在り方として、対話や協働を通じて知識やアイディアを共有し新しい解や納得解を生み出す力等が必要と明言されています。このように納得解というのは重要度が高まりつつあるようです。
そんな納得解ですが、皆さんはどんなものかご存知でしょうか?
- Society5.0時代の教育。
- 正解があるものはAIやRPAに任せておけばよい
- 意味のある無駄。コストパフォーマンスが悪いものに注目
- 納得解で重要な相手を納得させる技術について
- PREP(プレップ)法について
私の過去記事でも、この社会で生きるためには、納得解を提示してやる必要がある、という内容のブログを過去に書きました。
正解ではなく、納得解を打ち出してものごとを推し進めていき、ワークを推し進めながらまた考える、社会で生きていくにはこういった思考法を持つことが大事であることが、社会人となりビジネスを経験することで薄々気づき始めます。
逆にダメなのは、完璧な答えが出るまで動かない、正解主義、完璧主義の人になってしまうことです。「完璧」という言葉を聞くとなんだかよさそうですよね?しかし、完璧主義は多くの場合において弊害になります。
ではなぜ完璧主義が弊害になるかというと理由は2つあると思っています。
最初の理由が、正解がある問題を解決することに、価値がなくなってきているということ。
二つ目の理由は、価値がある問題には、そもそも正解がないということです。探し続けたとて、見つからないのです。自分探しのような話です。
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正解があるものはAIやRPAに任せておけばよい
先ほど述べた理由についてそれぞれ、補足説明していきます。
まず、一つ目の理由である、『正解がある問題を解決することに価値がなくなっている』、とはどういうことかについて説明します。
正解がある問題というのは、ざっくりと言うと◯×がつけられる問題と言えます。
◯×がつけられると言うことは、何かしらのルールが決まっている仕事と言えます。
ルールがあるので、ルールに従って○×の正解不正解が付けられるのです。
こういった問題というのは、多くの場合、『雑用』、『事務作業』と呼ばれるものです。そしてこれらは、人間でないロボットのようなものでも正解が出せるものになります。もっと言うと、人間よりもロボットの方が得意な分野とも言えます。
ロボットと人間を比較してロボットが得意なことを、ロボットに任せない理由があるとすればそれはコストが高い場合のみです。
コストについてもロボットに軍配が上がった場合、もはや人間がやる必要はなくなり、AIやRPAといったロボットに任せておけばよいという流れになっていくと思います。こういった流れが怖いのは、流れというのは複利で効いてくるので、最初は小さな変化ですが、すぐに大きな変化となって現れるということです。
あなたの仕事は○×が付けられる仕事になっていないでしょうか?
複利の面白い話が、下記の本に載っていますので参考図書として紹介します。
<参考図書>
複利と氷河期の面白い説明が載っています。
氷河期というのは、急激に寒くなるのではなく、ある涼しい夏から少しずつ始まる。
複利の説明として衝撃かつ一撃で頭に入る、面白い説明です。
基本お金についての考え方の本ですが、興味のある方はぜひ。
さて、話を戻します。
ある仕事が生み出す利益が同じだった場合には、その仕事のコストが高いか低いかで利益が決まってきますが、正解がある問題は、AIやRPAによってどんどんコストが下がっていくのでどんどん利益が上がっていきます。なので、企業が事務作業をRPAに任せる動きはものすごい勢いで進んでいくと思います。抑止力は雇用者に対する温情とかですかね。
二つ目の理由である、『価値がある問題には、そもそも正解がない』というのは、一つ目の理由と本質は同じですが、AIやRPAの進化が進むにつれて逆に○×による正解がないものは人間しか扱えない問題になるので、どんどん価値が上がっていきます。
クリエイティブな仕事がより価値が増す時代ですね。
web3.0時代*1になることでクリエイターの時代といわれますが、AIやRPAはこの辺りが苦手というかできないので、クリエイティブというものがどんどん大事になっていきます。
こうなってくると、実は面白い現象が発生してくると思っていて、ある時点で生み出すメリットに対するコストパフォーマンスが悪いものだけが残る時代になっていくのではないかということです。
もっというと、コストパフォーマンスが悪いものが、価値があるものになっていきます。コストパフォーマンスが悪いものとは、具体的にはどんなものでしょうか?
例えば、クリエイティブなものなどは、コストパフォーマンスが悪いでしょう。
費やした時間に成果が比例しません。
また、クリエイティブとは何かというと、それは高機能のような従来からの品質改善ではなく、今までの延長線上にはない製品・サービスという話であるというのが結論だと思います。
意味のある無駄。コストパフォーマンスが悪いものに注目
究極、”意味のある無駄”のようなものが価値あるクリエイティブになっていくのだと思います。
このような意味のある無駄を創出する人材が、現在の学校教育ではぐくまれることはないと思います。何故ならば、学校教育は正解主義な訳ですが、意味のある無駄は、正解があるような問題の解答ではないからです。
社会は正解主義でなく、なんなら正解主義が邪魔をするケースもあるので、偏差値の高い大学を出たからといって社会で活躍できるかというと必ずしもそうではないのは、こういった流れからだと考えています。
つまりは競争のルールが違うのに、あたかも違うルールで強かった人たちがこっちのルールでも強いみたいな幻想と言えます。サッカー上手かったから、野球も上手いよね?みたいな感じですね。スポーツのルール違うから、使う筋肉も違うし必ずしも上手いわけでもない、というのはスポーツだったらすぐにみなさん納得がいくと思いますが、知的労働の場合は、なぜかあまりそうは理解されない面も少なくはないと思います。もちろん、基礎体力などはつちかわれていますので、野球でも成果を残せてしまう人が多いというのは、否めませんが、ルールが違うので学び直しなどは必要です。
納得解で重要な相手を納得させる技術について
で、納得解を出して、社会で色々な目論みを実現させる際に、何が大事なことかといえば、相手を納得させることです。
相手を納得させるには、どうしたらいいか。
自分でコントロールできない部分も勿論あると思いますが、コントロールできる範囲でやるべきポイントは、相手に理解させることに尽きると思います。
相手に理解させなければ、相手は、それ賛成、なんて言うはずがありません。
なので、理解させて、そして説得する。
これが相手に納得解を承認させるよい方法です。ですが、相手に理解させる、というのは言葉で言うほど簡単なものではないと思います。
この時に有効だと思っているのが、PREP法を説明に使うことです。
PREP(プレップ)法について
ここで、PREP法とは何かと言いますと、結論、理由、例、結論の順で説明す説明の型になります。一般的に人間が理解しやすいと言われている型を使うことで、効果的に他人に説明する能力が身につくと思っています。
例えば、過去に取り挙げた700分の800問題を例に挙げて考えていきましょう。
○結論(POINT)
震災の避難所に届いたケーキのプレゼントについて、受け取りを拒否した避難所のリーダーがいたが、これは頭でっかちで間違った判断だ。
○理由 (REASON)
受け取りを断った理由は、避難所には800人の人がいたがケーキは700個しかなく、みんなに配ることができないと不平等になると判断したからだそうだが、間違った決断だと思う。何故ならば、不平等になることを恐れて全員を損させたからだ。ケーキの配り方を工夫することによって、不平等は発生しない方法があり、問題なかったと考える。
○具体例(EXAMPLE)
例えば、800人全員がケーキを欲しがるのか分からない段階で、足りなくなるという前提条件のまま判断するべきではないと考える。まずは情報収集すべきだった。もしくは、被災者のデータ、例えば年齢でケーキを渡すかどうかを判断してもよかったと思う。他には、子供や年寄りを優先するなどの工夫でケーキが不足している問題は解決できるからだ。このように、同じケーキを貰ってもリーダーになって受け取ることができるものが大きく異なってくるということが分かる。
○結論(POINT)
ケーキを納得のいく形で配分することはいくらでもできたため、避難所のリーダーは頭でっかちとなっており、納得解を出すことができなかった。納得解を出すことに不慣れだったせいで、結局、不平等どころか全員を損させてしまった。
という感じでPREP法を使えば、わりかし、他人を納得しやすいのではないかと思います。
以上、納得解と説明のためのPREP法というテクニックの紹介でした。
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