子供を理系脳に!子育てSTEM(ステム)戦略
子育て✖️STEM教育
みなさんは、子育てに悩まれているだろうか?
僕はめちゃくちゃ悩んでいる。
現在3歳の娘を育てているのだが、はじめての子供なので、すべてが初体験であり、妻と一緒に子育て本の類を読み漁っているが難しい。
ただし色々な本を読む中で共通して言及されているのは、
- 子供がしたいことをできるだけ自由に、そしてとことんさせる。
- 大人は子供がしたいことを手助けしてあげる。(基本は自主的にさせる。)
別々の著者が共通して言っていることは信憑性が高いのと、自分たちの経験から見てもこの辺りの主張は筋が通っていると考えられるため、この二つを我が家の教育の指針にしている。
つまりは、
とことんやりな!
である。
夢中になることは宝である
つまり我が家にとって、教材の内容はなんでもよくて、積み木でも、人形遊びでも、お絵描きでも、ダンスでも、子供が興味が示したものをその瞬間風速が最大となる刹那にとことんやらせることが大事だと思っている。
鉄は熱いうちに打て、だ。
逆にいうと、子供に何かを強制するのは、教育として間違っているのが我が家の結論でもある。しかしながら毎回思うのは、子育てというのは、正解・不正解がない世界なので如何に納得解で考えるかどうかである。バランスの大事な世界の話。
納得解とはなんぞや?と言う方は、納得解について書いている過去記事があるのでどうぞ。
天才の共通点とは?
さて、少し話を元に戻す。
子供に何かを強制するのは、間違っていると思うのには根拠がある。子育ての目標の一つに天才を育てる!というのは、本音をぶっちゃければあるだろう。
そこで天才と子育てをキーワードに調べた際に面白い研究があったので紹介する。
天才に共通する性格についての共通点について、ビックファイブ*1を使って分析した研究結果*2だ。
皆さんの天才のイメージってどんなんだろうか?
コミュニケーションがうまくできず、寡黙で暗い人?
もしくは底抜けに明るくて話術が長けており、場を掌握できる人?
結論としては、
開放性が高いことが天才の唯一の共通点
だっだそうだ。
つまり我々が教育によって子供に影響を与えることができるとすれば、極論、それは好奇心を伸ばしてあげることだけだと思っている。
なので、我が家では好奇心を伸ばす=とことん好きなことを追求させてあげる
と考え、好きなことをさせてあげている。
ちなみにこの研究は、過去に行われたギフテッドと呼ばれる天才に関する研究結果からメタ分析を使って相関について調べた結果だそうです。約8000人のサンプルで、ギフテッドは約3200人程度のデータから算出された結果であり、信頼性が高いと思っている。
ビックファイブとは?
前章にビックファイブという専門用語が出たので、ここで簡単に説明するがご存じの方はすっ飛ばして次章へ飛んでいただきたい。
ビックファイブは性格を決める5大要素のことで、
- 外向性
- 情緒安定性
- 開放性
- 勤勉性
- 協調性
で構成される。
またそれぞれの内容は
- 外向性:他者とのコミュニケーションに対する積極性。
- 情緒安定性:感情の安定性や物事への態度。
- 開放性・・・好奇心。
- 誠実性・・・周囲や、物事に対する責任感や計画性。
- 調和性・・・周囲との協調性。
になる。ご自分のビックファイブが気になる方は、下記リンク先で簡単に無料で診断できるので、興味ある方は下記リンクより診断してみてください。
ちなみに私、聞一総一郎の診断結果は下記の通りだったで興味のある方は見てやってください。(聞一総一郎のぐるぐるコンパスという名前にしたらぐるまでしか名前が表示されず、なんだか悪そうな名前になってしまった。。。)
意外に協調性が高くてびっくりしている。
好奇心の育て方
好奇心の育て方は色々あると思うが、要は、子供と一緒に面白がる、一緒に考えることが大事だというのが現時点での我が家の結論。
つまり大事なことは
- 子供になぜ?と思わせる
- なぜ?と思った疑問にとことん付き合う。
だ。
探究心と学びの深さに関する研究で面白いものがあったのでご紹介すると、子供におもちゃを与えるときに、遊び方を手取り足取り丁寧に教えてしまうと、その遊び方しかしなくなるそうだ。そしてすぐに興味も失ってしまう。つまりこのおもちゃってこんなもんだよね、という先入観を与えてしまい、深く探求したり、工夫する気持ちをなくさせてしまうらしいのだ。
これは教えることの危険性について示唆した結果だ。教える側の視点や考えた方によって教わる側の思考が制限されてしまうことがある。
この実験結果は個人的にすごく納得がいく結果だった。
僕も学生時代にすごく丁寧に教えてくれる受験予備校に通い、大学受験を乗り切った。そのせいか、世の中の大半のことはすでに科学的に解明されており、正解があって問題集を解くような世界であるとかなり本気で思っていた。
艶のない面白味のない世界。
この世界のほぼすべての現象は解明されていると思っていたので、何かを新しく学ぼうという気持ちは完全に削がれてしまっていた。しかし実際は、僕らには分からないことは多々あることが研究を始めたことをきっかけに分かってきた。この世界は想像よりもずっと複雑で豊かである。大学生でも研究を始めたら世界でトップランナーになることなどはザラだ。それくらい未知の世界は沢山あって、すぐに解明できない現象を見つけることができる。こういった大学院での経験が僕の知的好奇心を向上させるきっかけとなったのは間違いない。
曖昧で不確かで不親切な世界が、僕に探究心と好奇心を与えてくれるきっかけをなった。
この経験を考えると自由に考えさせて自発的に遊ばせることが、探究心を育てるのに非常に重要であることは想像にかたくない。
つまり教育する際には、こちらから遊び方を丁寧に教えることはせず、隣にいてあげて興味をどんどん惹くようにフォローしてあげることが大事なのだろう。
自由とは言っても、なるべくならば理系脳にしたい。
自由に興味を持って、子供が好きなことをさせてあげる。
その思いを語ってきたが、いやいやタイトルに理系脳と書いてあるぞ!
タイトルと中身の主張が違うやんけと思われている方も少なくないだろう。
理系脳と文系脳という言葉があるのかもしらずに使っているが、僕がここでいいたい”理系脳”とは、数学や物理に苦手意識を持たない、論理的に思考でき、仮説と検証のアプローチをしっかりととれる人間のことである。
専門性も大事だと思うが、それよりなにより、
自分は文系だから数学とか物理はやらない
とかいう子供にはならないようにフォローしてあげたいと思うのである。
学校の勉強とは何か?というと人間の基礎能力を科目を通じて鍛えることである。
論理力だったら、数学で鍛える。
論理は仕事をする上に非常に大事なスキルである。
論理が弱い人間のいうことなど説得力が弱く、重要視されない。
将来理系の専門職につこうが、何になろうが親の介入するところではないが、すべての仕事で、他人へ説明し納得させる力が必要になることは想像に難くない。
21世紀型教育システム”STEM”について
我が国は、21世紀型の教育システムとしてSTEM教育*3を掲げている。国際競争力を持つ人間をSTEM教育で育てるのが目的だ。
大歓迎だ。資源のない国日本において科学技術で付加価値の高い製品を世界に売ることが戦略として正しいと思う。日本国で給与が高い企業である”キーエンス”というメーカの年収がスバ抜けて高いのが、その根拠だ。
”キーエンス”は、key of scienceを略したメーカだが、ファブレス企業*4で、開発特化型の企業。顧客の困りごとを泥臭く分析し、新商品を開発する。
彼らの平均年収は1千七百万程度だといわれている。製造業について、営業利益率は約4%(2007年経産省調べ*5)に対して、キーエンスは営業利益は50%と群を抜く。
2021年9月に国税庁より発表された「令和2年分 民間給与実態調査統計」によれば、現在の日本人の平均年収は約430万円だそうだが、ということは、キーエンスの平均年収が約1700万円なので、約4倍の差があることになる。(ちなみに約400万の平均年収は平成22年(2010年)から変わっていないそうだ。)
これこそ、日本という労働人口が大幅に減少する国に求められる企業の在り方だと思う。2020年に約7000万人ほどいる15~64歳の労働人口は、30年後の2050年には約5000万人となる。単純に考ればGDP*6は、約30%減少となる。この30%減を生産性向上によりどうにかするしかないのが日本のこれからの課題であり、それを達成するためにはキーエンスのような営業利益率の高い企業を沢山作る必要がある。
そして、そんな企業を沢山作るには理系脳を持つ人間が沢山必要だ。
自分の子供には、兎にも角にも、自分が面白いと思った物理の世界やエンジニアの世界の面白さを伝えたいと思いながら、図鑑などをすすめているが、娘は人形遊びに夢中である。
子供の才能の伸ばし方 8つの正解tips
本ブログの最初にも面白い実験例が記載されていたので、参考図書として引用させていただいた『スタンフォードが中高生に教えていること』に、子供の才能の伸ばし方 8つの正解tipsというのがあり参考になるので、取り上げる。
8つのtips
- 教育ではなく学育を 学ぶ側の子供たちに焦点をシフトさせる。
- ステレオタイプの脅威に気を付ける
- 間違いに委縮しない力を育てる。
- 子供自身が話して、決めて、考える機会を沢山設ける。
- 色々な学び方で学ばせる。
- 目標設定と自己評価で効果的な学びをサポート
- 自分がロールモデルであることを忘れない
- 子供は自分で育てず、社会の多様性に育ててもらう。
4については、少し反省するところがあるなあと書きながら思いました。
子供がおもちゃとかお菓子が欲しいとかいうことに対してすぐに、「だめだよ」って言っちゃうんですよね。こういった場合でもなぜほしいのか、考えて親に説明できるように促していくことが大事なんでしょうね。
聞く耳みたないのは、親としてNGだなと反省しました。
皆さんは8つのtipsのうち、どれくらい実践できているでしょうか?
総じて思うことは、子供と一緒に親も成長する必要がある。
そして子供の成長を信じて抜く必要があるということでしょうね。
子供を自分という木の枝や葉っぱに思っているうちは、ダメダメなのでしょう。
STEMという言葉には幹という意味もあるそうです。
子供自身も一本の木。
自分よりも大きくなる可能性を秘めた木。
そう信じて、幹が太く大きく成長することを見守ってやることが子育てで大事なことだなと感じました。